○新潟市消費生活条例

平成18年12月21日

条例第135号

新潟市消費者保護条例(昭和54年新潟市条例第26号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 消費者の安全確保

第1節 危害の防止(第8条―第12条)

第2節 不当な取引行為の禁止及び表示の適正化等(第13条―第18条)

第3章 生活必需物資に関する措置(第19条―第21条)

第4章 消費者意見の反映及び消費者学習の支援等(第22条―第28条)

第5章 消費者の被害の救済(第29条―第31条)

第6章 調査,勧告,公表及び弁明(第32条―第35条)

第7章 市長への申出(第36条)

第8章 雑則(第37条・第38条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は,消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力等の格差にかんがみ,消費者の利益の擁護及び増進に関し,消費生活施策の基本理念を確立し,市及び事業者等の果たすべき責務並びに消費者等の努めを明らかにするとともに,市が実施する施策の基本的事項を定めることにより,市民の消費生活の安定及び向上を図ることを目的とする。

(基本理念)

第2条 消費者の利益の擁護及び増進に関する総合的な施策(以下「消費生活施策」という。)は,市,事業者及び消費者の相互の信頼と協力を基調とし,次に掲げる事項を消費者の権利として尊重するとともに,消費者の自立を支援することを基本として行われなければならない。

(1) 市民の消費生活における基本的な需要が満たされること。

(2) 市民の健全な生活環境が確保されること。

(3) 市民の安全が確保されること。

(4) 市民の自主的かつ合理的な選択の機会が確保されること。

(5) 市民に必要な情報が提供されること。

(6) 市民に必要な学習の機会が提供されること。

(7) 市民の意見が反映されること。

(8) 市民に被害が生じた場合には,適切かつ迅速に救済されること。

2 消費生活施策の推進に当たっては,消費者の年齢,知識,経験,財産の状況その他の特性,高度情報通信社会の進展,国際化の進展及び環境の保全に配慮しなければならない。

(市の責務)

第3条 市は,市民の消費生活の安定及び向上を図るために,消費生活施策を策定し,実施しなければならない。

2 市は,消費生活施策を実施するに当たって,必要があると認めるときは,国,県,他の地方公共団体並びに事業者及び事業者団体に対し,必要な措置を講ずるよう要請しなければならない。

(事業者等の責務)

第4条 事業者及び事業者団体(以下「事業者等」という。)は,商品又はサービスの供給を行うときは,自主的に危害の防止,表示の適正化その他必要な措置を講じなければならない。

2 事業者等は,市長が実施する消費生活施策に積極的に協力しなければならない。

(消費者等の努め)

第5条 消費者及び消費者団体(以下「消費者等」という。)は,自ら進んで消費生活に関する必要な知識を修得し,情報を収集する等,自主的かつ合理的に行動するように努めなければならない。

2 消費者団体は,消費生活に関する情報の収集及び提供並びに意見の表明,消費者に対する啓発及び学習機会の提供,消費者の被害の防止及び救済のための活動その他の消費者の消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な活動に努めるものとする。

(相互の理解等)

第6条 市,事業者等及び消費者等は,この条例の目的を達成するため,相互にその果たす役割を理解し,協力するものとする。

2 市は,事業者等と消費者等との間の相互の理解及び協力が促進されるよう情報の提供,交流の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。

(消費生活推進計画の策定等)

第7条 市長は,消費生活施策を総合的かつ計画的に推進するために,消費生活推進計画を策定しなければならない。

2 消費生活推進計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 長期的に講ずべき市民の消費生活の安定及び向上に関する施策

(2) 前号に掲げるもののほか,市民の消費生活の安定及び向上に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は,第1項の消費生活推進計画を策定しようとするときは,新潟市消費生活審議会の意見を聴かなければならない。

第2章 消費者の安全確保

第1節 危害の防止

(危険商品等の供給の禁止)

第8条 事業者は,消費者の生命,身体若しくは財産に危害を及ぼし,又は及ぼすおそれのある商品又はサービス(以下「危険商品等」という。)を供給してはならない。

(危険商品等に対する事業者の措置)

第9条 事業者は,商品又はサービスが危険商品等であることが明らかになったときは,直ちにその旨を発表するとともに販売停止,回収その他必要な措置を講じなければならない。

(危険商品等に対する市長の措置)

第10条 市長は,消費者の安全を確保するため必要があると認めるときは,商品又はサービスについて調査,検査等を行うとともに,必要に応じ危険商品等の名称その他必要な事項についての情報を消費者に提供するものとする。

2 市長は,前項に規定する調査,検査等を実施するに当たり,必要があると認めるときは,その商品又はサービスを供給する事業者に対し,資料の提出その他の方法により,その商品又はサービスが安全であることを立証すべきことを求めることができる。

3 市長は,その事業者が前項に規定する立証を行わない場合においてその理由がないと認めたとき,又はその事業者が行った立証によってはその商品又はサービスが安全であることを十分に確認することができないと認めたときは,その調査,検査等の経過及び結果を公表することができる。

(緊急危害防止措置)

第11条 市長は,商品又はサービスの供給により,消費者の生命又は身体に重大な危害を及ぼし,又は及ぼすおそれのある場合において,当該危害の発生又は拡大を防止するために緊急の必要があると認めるときは,直ちに当該商品又はサービスの名称その他必要な事項を公表しなければならない。

2 事業者は,前項の規定による公表があったときは,直ちに当該商品又はサービスの製造,販売の中止,回収等必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(商品又はサービスの事故についての消費者の届出)

第12条 消費者は,商品又はサービスにより事故があった場合は,規則に定めるところによりその事実を速やかに市長に届け出るものとする。

第2節 不当な取引行為の禁止及び表示の適正化等

(不当な取引行為の禁止)

第13条 事業者は,消費者に商品を販売し,又はサービスを提供する契約(契約の締結を勧誘し,又は契約を締結させることを含む。)に関し,次の各号のいずれかに該当する行為で規則で定めるもの及び消費者の利益を害する行為(以下「不当な取引行為」という。)を行ってはならない。

(1) 商品又はサービスの内容その他消費者の判断に影響を及ぼすこととなる事項について,消費者に事実と異なることを告げること。

(2) 将来の不確実な事項について断定的判断を提供することその他消費者に誤信を生じさせる情報を提供すること。

(3) 商品又はサービスに関する情報で消費者にとって不利益となるものその他の重要な情報について,消費者に故意に提供しないこと。

(4) 消費者を威迫し,消費者に不安を覚えさせ,又は消費者の心理を操作すること。

(5) 商品又はサービスに関し十分な知識を有しないこと等により,消費者の判断力が不足していることに配慮しないこと。

(6) 消費者の利益を害する内容の契約をすること。

(7) 契約(契約の成立又はその内容について当事者間で争いがあるものを含む。)に基づく債務の履行を不当に遅延し,拒否し,又は強要すること。

(8) 消費者の正当な根拠に基づく契約の解除若しくは申込みの撤回その他の行為を妨げて契約の存続若しくは成立その他の行為を強要し,又は解除等に基づく債務の不履行を不当に遅延し,若しくは拒否すること。

(9) 消費者に,信用を供与することを業とする事業者が,消費者に信用を供与することを内容とする契約及び消費者の債務につき保証の委託を受けることを内容とする契約(以下「与信契約等」という。)の締結の勧誘,与信契約等の締結及び与信契約等に基づく債務の履行の請求につき,消費者の利益を害すること。

(10) 前各号に掲げるもののほかこれらに相当すると市長が特に認めるもの

(広告その他の表示の適正化)

第14条 事業者は,商品又はサービスが誤って選択され,利用されることにより消費者の利益が損なわれることのないよう,商品又はサービスの品質,用途,内容その他の必要な事項を適正に表示するものとする。

2 事業者は,消費者が選択を誤ることがないよう適正に商品又はサービスの広告を行うものとする。

(内容量等の表示)

第15条 小売業を営む事業者及びサービスを供給する事業者は,消費者が商品の購入又はサービスの利用に際し,その選択を誤ることがないようにするために,その商品又はサービスの内容量,単位価格,価格その他の必要な事項を消費者にわかりやすく表示するよう努めなければならない。

(商品等の保証表示)

第16条 事業者は,品質,性能等を保証すべき商品又はサービスを消費者に供給するときは,規則で定めるところにより保証内容,保証期間等の明示に努めなければならない。

(包装の適正化)

第17条 事業者は,必要以上の包装を行い,又は必要以上の容器を用いる等の過大な包装によって,商品の内容を誇張し,消費者の選択を誤らせることがないよう適正な包装に努めなければならない。

(計量の適正化)

第18条 事業者は,商品を販売し,又はサービスを提供するときは,消費者の不利益とならないよう適正な計量を行うものとする。

第3章 生活必需物資に関する措置

(情報の収集等)

第19条 市長は,市民の消費生活上必要性が高い物資(以下「生活必需物資」という。)で必要と認めるものの価格又は需給に関する情報を収集し,必要に応じて消費者に提供するものとする。

2 市長は,生活必需物資が不足し,若しくは価格が著しく高騰し,又はこれらのおそれがあると認めるときは,事業者に対し,当該生活必需物資の円滑な供給を確保するための協力を要請することができる。

(物資の指定)

第20条 市長は,生活必需物資の価格が著しく高騰し,又は高騰するおそれがある場合において,その生活必需物資の買占め又は売惜しみが行われ,又は行われるおそれがあるときは,その生活必需物資を特別の調査を要する物資として指定することができる。

2 市長は,前項に規定する事態が消滅したと認めるときは,その指定を解除するものとする。

(調査)

第21条 市長は,前条第1項の規定により指定された生活必需物資について,価格上昇の原因,需給の状況その他必要な事項を速やかに調査しなければならない。

第4章 消費者意見の反映及び消費者学習の支援等

(消費生活審議会の意見の反映)

第22条 市長は,市民の消費生活の安定及び向上を図るために,基本的施策又は重要施策を策定しようとするときは,新潟市消費生活審議会の意見を聴かなければならない。

(消費者学習の支援)

第23条 市は,消費者等が消費生活において必要な知識等を修得できるよう支援するために,学校,地域,家庭,職場その他様々な場所において学習ができるよう必要な施策を講ずるものとする。

(消費者団体の自主的な活動の促進)

第24条 市長は,市民の消費生活の安定及び向上を図るため,消費者団体の健全かつ自主的な活動が促進されるよう必要な施策を講ずるものとする。

(市民の意見を聴く会)

第25条 公益的事業者が,その料金を変更しようとするときは,事前にその旨を市長に通知するものとする。

2 市長は,前項の規定による通知を受けた場合において,必要があると認めるときは,広く市民の意見を聴く会を事業者の協力を得て開く等,消費者の意見を反映させるよう努めなければならない。

3 第1項に規定する公益的事業者の範囲については,規則で定める。

(くらしのレポーター)

第26条 市長は,商品等の価格調査等に関する情報の提供,意見及び要望を求めるため,くらしのレポーターを置く。

(情報の提供)

第27条 市長は,消費者が消費生活を営むために必要な情報を提供し,知識の普及その他の啓発活動を行うものとする。

(環境の保全への配慮)

第28条 市は,消費生活が環境に配慮して営まれるよう,知識の普及,情報の提供その他必要な啓発活動を行うものとする。

2 事業者等は,その商品等の供給に当たって,環境への負荷の低減に努めなければならない。

3 消費者等は,消費生活に当たって,環境への負荷の低減に努めなければならない。

第5章 消費者の被害の救済

(苦情の処理)

第29条 事業者は,商品又はサービスに関して生じた消費者の苦情(以下「消費者苦情」という。)を適切かつ迅速に処理するとともに,これに必要な体制の整備に努めなければならない。

第30条 市長は,消費者苦情の申出があったときは,速やかにその内容を調査し,解決のために必要なあっせんその他の措置を講じなければならない。

2 市長は,前項に規定するあっせんその他の措置によっては,その消費者苦情の解決が著しく困難であると認めるときは,新潟市消費者苦情処理委員会(以下「苦情処理委員会」という。)の調停に付することができる。

3 苦情処理委員会は,調停のため必要があると認めるときは,当事者その他の関係者に対し,資料を提出させ,又は出席を求めてその説明若しくは意見を聴くことができる。

(訴訟の援助)

第31条 市長は,本市に住所を有する消費者が,事業者の事業活動により被害を受けた場合において,事業者に対して訴訟を提起するとき又は事業者から訴訟を提起されたときにおいて,次に掲げる要件のすべてを満たすときは,苦情処理委員会の意見を聴いて,当該消費者の申請によりこれらの訴訟(以下「消費者訴訟」という。)に要する費用の貸付けその他訴訟活動に必要な援助を行うものとする。

(1) 同一の被害が多数発生し,又は発生するおそれがある消費者苦情に係るものであること。

(2) 苦情処理委員会の調停によっても解決されなかった消費者苦情に係るものであること。

(3) 1件当たりの被害額が規則で定める額以下であること。

2 前項の規定により消費者訴訟に要する費用として貸し付ける資金は,無利息とする。

3 市長は,消費者訴訟に要する費用の貸付けを受けた者が,その訴訟の結果,訴訟に要した費用を得ることができなかったときその他市長が必要があると認めるときは,その貸付金の全部又は一部の償還を猶予し,又は免除することができる。

4 前3項に定めるもののほか,消費者訴訟に要する費用の貸付けその他訴訟活動の援助に関し必要な事項は,規則で定める。

第6章 調査,勧告,公表及び弁明

(立入調査)

第32条 市長は,第13条に違反しているとの疑いがあり調査の必要があると認めるとき及び第21条に規定する調査の必要があると認めるときは,事業者に対し,その業務に関し報告をさせ,又はその職員に当該事業者の事務所,倉庫等に立ち入り,帳簿,書類その他の物件を調査させ,若しくは関係者に質問させることができる。

2 前項の規定により職員が立入調査又は質問をする場合には,その身分を示す証明書を携帯し,関係人に提示しなければならない。

3 第1項に規定する立入調査及び質問の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(勧告)

第33条 市長は,第10条の調査,検査等の結果,商品又はサービスが危険商品等であると認めたときは,直ちにその危険商品等を供給している者に対して第9条に規定する措置をとるべきことを勧告することができる。

2 市長は,事業者が第13条の規定に違反する不当な取引行為を行っていると認めるときは,当該事業者に対して,当該不当な取引行為の中止,再発防止その他必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

3 市長は,事業者が第21条の規定による調査の結果,事業者が物資の円滑な流通を不当に妨げていると認められるときは,当該事業者に対し,不当な活動の中止又は再発防止その他必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

(公表)

第34条 市長は,事業者が正当な理由なく第30条第3項の規定による要求を拒んだ場合,又は前条の規定による勧告に正当な理由なく応じない場合は,その経過及び事実を公表することができる。この場合において,消費者の被害を防止するため必要と認めるときは,当該事業者の氏名又は名称,住所又は所在地その他必要な事項を公表することができる。

(弁明)

第35条 市長は,前条の規定により公表しようとするときは,当該公表に係る事業者に対して,当該事案について意見を述べ,証拠を提示する機会を与えなければならない。ただし,緊急の場合又は当該事業者の所在が不明で通知できないときは,この限りでない。

第7章 市長への申出

(市長への申出)

第36条 市民は,この条例に違反する事業者の活動又はこの条例に定める措置がとられないことにより,消費者の権利が侵されている疑いがあるときは,規則に定めるところにより,市長に対してその旨を申し出て,必要な措置をとることを求めることができる。

2 市長は,前項の規定による申出があったときは,事実の調査を行い,必要があると認めるときは,この条例による措置を講ずるものとする。

第8章 雑則

(国,県,他の地方公共団体等との相互協力)

第37条 市は,消費生活に関する施策を実施するに当たり,必要に応じ,国,県,他の地方公共団体等に対して,情報の提供,調査の実施その他の協力を求めるものとする。

2 市は,国,県,他の地方公共団体等が実施する消費生活に係る施策について,情報の提供,調査の実施その他の協力を求められたときは,これに応ずるものとする。

(その他)

第38条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は,平成19年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前に新潟市消費者保護条例の規定により行われた手続,その他の行為でこの条例中にこれに相当する規定があるものは,当該相当する規定により行われたものとみなす。

新潟市消費生活条例

平成18年12月21日 条例第135号

体系情報
第12類 経  済/第5章 その他
沿革情報
平成18年12月21日 条例第135号